1月, 2019年
作家で前都知事の猪瀬直樹さんと ビブリオバトル
1月24日(木)に選書する書店フォルケにて、作家で前都知事の猪瀬直樹さんをお招きして、
ビブリオバトルという本の書評会を行いました。
猪瀬さんには、近代の日本の歴史、作家について学ばさせてもらっています。
有名な作家例えば、太宰治や三島由紀夫などがどうやって創作しているのかは、大変興味深いです。
太宰治は、4回自殺未遂をおかして、5度目に自殺を遂げましたが、本当は、1度として死ぬ気はなかったと知ったら、驚くでしょう。
太宰治にとっては、自殺未遂事件も1つの企画にすぎず、死ぬ気はないんです。
太宰は、生と死の間でなければ、作家としていい作品をかけないと自覚していて、綱渡りのような人生を送っていました。
例えば、彼の代表作は、他の作家のパクリやファンの日記を元にしているものが多いのです。
代表作「斜陽」は、日記を元に作られました。
この日記を手に入れるために、好きでもないのに付き合って、
子どもを作る気がないのに子どもまで作ってしまいます。
人間的には、かなり問題があるのですが、その情熱と執念は、
本物で、だから、歴史に残る作品を生み出すことができたといえます。
偉大な作家の創作は、実は、偉大な起業家の新商品開発と非常に近いものがあります。
偉大な作家たちは、マーケティングなんかやる気はないのですが、いい作品を生み出すために、
結果として、あらゆるマーケティングを行うことになります。
太宰のマーケティングは、死のマーケティングともいえます。
39歳で、センセーションナルな自殺によって、太宰治は、歴史に残る作家となりました。
興味のある方には、
「ピカレスク – 太宰治伝」 (日本の近代 猪瀬直樹著作集 4)
をぜひ読んでもらいたいです。
スピルバーグ監督の 『ペンタゴン・ペーパーズ』
去年上映されたスピルバーグ監督の
『ペンタゴン・ペーパーズ』をアマゾンプライムビデオで観ました。
すごい映画でした。
アメリカではそれなりにヒットしたようですが、日本では残念ながらあまり評判にならなかった映画です。
この映画を観ると、このままアメリカが、トランプ大統領にいいようにされるようには、どうしても思えません。
必ず態勢を整えて反撃をして来るのは、間違いないと思いました。
ウオーターゲート事件を暴いたボブ・ウッドワードさんの「FEAR 恐怖の男 トランプ政権の真実」も売れていますし、
やはり、アメリカの民主主義は半端ないな、骨太だなと思いました。
それにしても、スピルバーグ監督はすごいです。
現代の魔法使いですね。
期せずして、アメリカ報道の自由三部作になっています。
『ペンタゴン・ペーパーズ』(2017年)
『大統領の陰謀』(1976年)
『ザ・シークレットマン』(2017年)